【会長挨拶】
  公益財団法人 全国高等学校体育連盟 会長

学校教育の一環として行われる運動部活動、

そしてそれを支える高体連


公益財団法人 全国高等学校体育連盟

会長名

本連盟は、高等学校生徒の健全な発達を促すために、体育・スポーツ活動の普及と発展を図ることを目的とし、競技普及、競技力向上、指導者育成、調査研究など、多くの事業を展開しています。

学習指導要領で示されている学校教育の一環として行われる部活動は、その教育的意義が高いことも指摘されています。また、本連盟の設立目的である、「高校生の健全育成を目指す」、「競技力の向上」、「生涯スポーツ実践の基礎づくり」という3つの柱の実現を目指す上で、高校生にとっての部活動が果たす役割は極めて大きいと考えます。

特に、本連盟が開催している「全国高等学校総合体育大会」(インターハイ)は、全国の高校生が目標とする高校生最大のスポーツの祭典として、各学校の運動部活動推進の原動力にもなっています。

しかしながら、新型コロナウイルス感染症の影響により、全国の高等学校で運動・スポーツだけでなく文化的活動を含む多くの部活動が制限等を受けるという経験をしました。本連盟においても、令和2年度に夏のインターハイを史上初の中止にするという苦渋に満ちた決断をしたのもその一つです。当時の高校生たちにとっては、予想だにしない環境や生活様式の変化に対応せざるを得なくなってしまった現実を受け入れることは、容易ではなかったはずです。

令和5年5月に新型コロナウイルス感染症の感染症法上の位置付けが5類へ移行したことを受け、本連盟は「北海道総体2023」を通常の形態で開催することとしました。インターハイに関わるすべての高校生の笑顔と躍動する姿が戻ってくることを心から期待しています。

一方、社会全体において体罰やハラスメントを一掃しようとの機運ができあがる中、関係事案の報告が後を絶たないことは誠に残念なことであります。「体罰根絶全国共通ルール」を制定するなどの対策を講じてまいりましたが、望むべき結果には至っていないことから引き続き本連盟が優先的に取り組むべき課題の一つと捉えています。

全国の加盟団体をはじめ、文部科学省、スポーツ庁、都道府県教育委員会など、多くの皆様の御理解と御協力を賜りながら、運動部活動に励む高校生の健全育成と体育・スポーツ活動の普及並びに発展のため、様々な事業に取り組んでまいります。

高校生の運動部活動を支える全国高等学校体育連盟の取組への、御支援、御協力をよろしくお願い申し上げます。